教授は黒板に、今度はこう書いた。
現代の元素
= 原子の種類
「現代化学では、元素は原子の種類として考えます」
ミナは言った。
「水素、酸素、炭素、鉄、銅、金……」
「はい」
教授はうなずいた。
「現在の元素は、火・水・空気・土のような性質の分類ではありません。原子核の陽子の数によって決まる、原子の種類です」
ミナは少し身構えた。
「陽子の数……もう原子の中の話ですね」
「詳しくは後の章で扱います」
教授は言った。
「今は、現代の元素は古代の元素とは意味が違う、ということを押さえれば十分です」
レンが言った。
「古代では性質の基本。現代では原子の種類」
「はい」
黒板に書く。
古代の元素
世界を性質で整理するための基本。
現代の元素
原子の種類としての基本。
ミナはノートに写した。